マスタークラス in ジャカルタ・インドネシア
【ウェディングブーケ編】

2019年にインドネシアのジャカルタで開催したマスタークラスについての記事です!

前回までの記事はこちらから

マスタークラス in ジャカルタ・インドネシア【日本での準備編】

 

マスタークラス in ジャカルタ・インドネシア 【市場編】

マスタークラス in ジャカルタ・インドネシア【センターピース編】

続いてマスタークラス一日目の午後はウェディングブーケのレッスンです!私の束ねるブーケは丸いギュッと詰まったラウンドブーケではなく、もっと自由なアシンメトリーな形状のエアリーなブーケです。花の一本一本が自由な方向に伸びていくので茎の向きが一定のスパイラルテクニックで束ねるのは難しいため、束ねるときに茎が交差していきます。手元がどうなっているのか見たいので席の離れた生徒さんは近くまで来てデモを見ていました。

茎が交差していると折れないかと不安になる人もいるかと思いますが、意外に折れません(この話最近も書いたかな?)。折れる人はスパイラルで束ねていても折れます。折れない人はどんな束ね方でも折れません。要は茎に負荷が掛かっているかどうかなんですよね。ただ、スパイラルより安定しないので格段に難しく、安定しないので無理やり束ねると折れる確率が高まるのは事実です。私はスパイラルにせよ交差する束ね方にせよ茎をギュッと持ちません。どちらかというと包み込む感覚。

先入観ってあると思うんですよね、束ね方でも。こうしなければいけないっていうような。
例えば、昔日本の花屋で働いていたときは、基本的に結束点(掌の中)に枝分かれしている部分が来てはいけないと言われていました。スパイラルが安定しなくなるからです。おそらく日本の花屋さんは同じように考えている人がほとんどじゃないかと思います。
ただ、私がパリの花屋で働いていたとき、同僚は枝分かれも気にせず束ねていました。ハッとさせられました。「枝分かれしてるまま束ねていいの?」実際私も枝分かれしているものをそのまま束ねてみましたが、意外に束ねられるんですよね。「なんだ、そんな無理に切り分けないでそのまま束ねても平気なんじゃん」って気づきました。
ほんと大したことないちょっとした気づきなんですが、そうやってブーケの束ね方なり他のやり方なり、「こういうものだ」と思ってそれを疑わずにやってることってたくさんあるんだと思うんですよね。その既成概念が私たちの色んな可能性を潰してしまっています。もっと自由でいいんですよ。

ちなみにパリの花屋はみんな枝分かれを気にせず束ねるわけではないので誤解の無いように!たまたま私の同僚の一人がそうやっていただけです。

デモの後は引き続き生徒さん各自のブーケ作成です!このやり方で束ねるのは全員初めて。みんな頑張っていました!引き続きそれぞれの生徒さんにアドバイスをして回ります。

 

生徒さん一人ひとりのブーケの動きを尊重しながら、改善点をアドバイスしていきます。

 

私がデモで束ねたブーケがこちら。フォトグラファーの方が美しい写真を撮ってくださいました!Melaniaが見つけてくれた、腕とセンスのいいフォトグラファー。

流れや動きがありとても美しいこのブーケ。ただ、恐らくこのブーケに使用した花材がかなり高額でBloomingfieldsに重くのしかかったのだと思うんですよね…。特にサマースイートピーとベージュのバラ、シュナーベルがかなり高かったのだと思います。それにライラックやらフリチラリアやら入ってるので。日本で仕入れてもかなり高額ですからね。

何分、私は今回のワークショップに関しての経理的なものには関わっておらずBloomingfields側の仕入れの予算を知らないので、とりあえず可能な限りベストな花材を仕入れリストに入れておきました。「それは高いから」、とか「予算オーバーだから」とか言われたら調整するつもりだったんですが、もうMelaniaも私が発注する大量品種の花材の仕入れ原価まであまり細かくチェックしてなかったんだと思うんです。もう発注締め切り間際でバタバタだったのもあるし。とりあえず大体私の仕入れリスト通りに仕入れたら想定を大幅に超えて仕入れ原価が膨らんでしまったようです。。Melaniaが後からその仕入れ伝票を見た経理担当に耳に痛いことを言われたようです。苦笑いしてました。
私としては申し訳ないという思いもありつつ、生徒さんはめったに使えない日本の美しい花材を贅沢に使ってブーケが作れたのでそれはよかったですが。

Melaniaが著名なドレスデザイナーにも協賛をお願いし、撮影用に美しいウェディングドレスを用意してくれました。もちろんヘアメイクやモデル、ヘアアクセサリーなども細部に至るまで首尾よく準備してくれていました。本当にMelaniaの労力には頭が下がります。

草木染めのシルクリボンは以前私のプライベートレッスンを受けに来た生徒さんが染め上げたもの。フローリストとシルクリボン作成と二足の草鞋を履いてました。今は花屋業の方が忙しいみたいでリボンは手掛けてないみたいだけど。
ブーケに合わせてライラック色でお願いして染めてもらいました。。本当に色んな人が関わって、協力してくれて成り立ったワークショップです。

そう、このモデルさんはとてもポージングがうまかったです!雰囲気のあるポージングやブーケの魅せ方がうまい。何も言わなくてもいい感じにポージングしてくれました。

生徒さんが束ねたブーケもモデルが持って撮影し、それぞれお送りしました。海外でのこのような内容の充実したワークショップはモデルやフォトグラファーを用意して、生徒さんの作品を撮影してあげるケースが多いです。生徒さんはその写真を自分のポートフォリオに使用して自分のビジネスの更なる拡大に役立てるのです。


日本では海外に比べるとポートフォリオを大事にしているフローリストが少ないです。皆さんそれぞれ大事にしているつもりなのかもしれませんが、海外の意識の高いフローリストはもーっとポートフォリオの重要性を認識して大事にしています。ポートフォリオに載せる美しい写真得るためにそのようなワークショップに参加するという面もあるのです。

花屋なんて、特にポートフォリオが大事なビジネスです。それ見て仕事をお願いするかどうか決める人が多いわけですから。皆さんももっと自分のポートフォリオにこだわりましょ!

マスタークラス一日目が終了し、みんなでブーケを持って記念撮影。

無事に一日目が終了しました!また片付けや翌日の準備等やってくれていたBloomingfieldsのスタッフに感謝。みんな本当に働き者でした。
続いて二日目はフラワーアーチのレッスンです!お楽しみに!

 

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