10月の季節花クラスレポ

台風が近づいていて天気が危ぶまれた先週末。何とか進路が逸れてくれて無事に季節花クラスの開催ができました。本当に年々気候の変化を感じますよね。昔は夏が台風シーズンだった気がしますが、最近は秋の方が特に大型の台風が多いように思います。地球環境は不変のものではなくて日々変わっているのを感じます。私たちが認識しているより早く。

さて、10月の季節花クラスでは旬のダリアを使った投げ入れのレッスンをしました。想定より大きい花瓶を仕入れてしまい持って帰るときに重かったと思いますが、皆さん無事に持ち帰れたかな?普段は私が選んだ同じ花材でみんな作品を作りますが、せっかくなので色んなダリアの品種を楽しんでもらえるように一部生徒さん自身で花材を選べるような少し自由度の高めのレッスンにしました。どのダリアを選んでもその色にうまく合わせられる副花材を揃えるのはいつも以上に頭を使ってちょっと大変でした。

そんなわけで、私のデモも毎回違う花合わせになります。5回レッスンをしたので5回分のデモです!まずこちらが一回目のデモ。

オレンジのダリアが美しい。

 

 

二回目のデモがこちら。

ダリアの色が若干変わって他の副花材の色も変わりました。

三回目のデモがこちら。

ダリアの色味がイエローピンク系に。

四回目のデモがこちら。

シックな赤みピンクのダリアを使って。

そして最後5回目のデモがこちら。

青みピンクのダリアが美しい。

 

皆さんはどのデモが一番好きでした?私はなんだかんだ一番最初のこれかなぁ。

これが一番全体のバランスが良く、且つ植物の動きが良く活かされていて一輪一輪がきれいに見える。ブーケなんかでもそうだけど、うまく行かなくて束ね直してもなかなか個人の持つ力の100%の出来にはならない。既に限りある集中力を消耗してしまっているから。うまくいかなくてちょっと心がへこみ気味になり集中力も落ち、コンディションとしては一回目にブーケを束ねるときより落ちているから。
もちろん私のレッスンでは「レッスン」なのでいくらでも束ね直してもらって構わないのですが、私が大事なブーケを束ねるときは必ず自分のコンディションがいい状態で作っています。何十個もセンターピースを作って疲れ切った後とかじゃなくて朝一のまだ頭もスッキリしていてクリアな心で束ねられるときとか。
季節花クラスだと同じデモを何回もしますが、常にそのときどきのベストを尽くしてデモをしているつもりでも、やっぱり何度も繰り返しやっていて自分の持てる力の最大値が90%、85%みたいな感じで下がっていってるのだろうなぁというのは感じます。一番最初のデモが一番時間が掛かるけど、それだけ一番集中していて一番美しいものができやすい。

あぁ、でもウェディングのセンターピースなんかをたくさん作るときはやるほどにコツが掴めてきていいものが出来てるなぁ。たぶん、その花材でどうやったらもっと美しくなるかってのを考えながら一個一個作ってるからかなぁ。レッスンのデモのときは美しく作るというよりも、説明することと、生徒さんが時間に追われずゆっくりと花に向き合えるようにできるだけ私のデモを短く終わらせることに意識を集中しているのがやっぱり大きいかもしれないですね。まぁ、レッスンの目的は私が美しい作品を作ることじゃなくて生徒さんにゆっくりと花と触れ合ってもらっていい作品を作ってもらうことですからね!

さて、では生徒さんの作品を紹介していきます!作品紹介をしながらまた雑談でも。

私のレッスンには本当に色んなバックグラウンドの人が参加してくださり話を聞くのが好きなのですが、今回初めて高校二年生の方が参加されました。親御さんがレッスンの予約をしてきたのですが、「なぜ高校生が私のレッスンに来るのか?」など、色々とクエスチョンマークが頭に浮かびました。高校生がどういう理由で自ら私のレッスンを受けにきたいと思うのだろうか?

 

当日レッスンにいらっしゃり話を聞いていると色々ビックリすることと共に納得することと。まず彼女は幼稚園の年長から生け花を習っていて、既に生け花師範。高校生の生け花の大会で優勝するぐらいの腕前の持ち主。只ものじゃない。

ただ話を聞いていると、私から花を習いたいというよりも色々と将来についての相談にいらっしゃったような印象でした。国際的に仕事をしている私を見て、それに興味を持ったようで。別に彼女は花の仕事で国際的に仕事をすることに固執しているわけではなく、グローバルな環境で仕事をすることに興味を持っているようでした。英語だけでなく、第二外国語を学ぶことにも既に興味がある。

 

正直、とてもしっかりとした自己を持った高校2年生の方でした。皆さんが高校生だったときに、こうやって話を聞きに知らない世界に自ら飛び込めますか?私だったらできない。できないというか、そもそも高校のときにそこまで将来のことを考えていませんでした。

 

私が高2のときに何になりたかったかというと美容師です。もしくはヘアメイクアーティスト。花にも通じるところはありますが、美しいものが昔から好きでした。

 


美容師になりたいと思った瞬間、学校の勉強をする必要性を感じなくなり、みるみるうちにテストの点数は見たこと無い点まで落ちていきました。それまでは得意だった数学とかも勉強する意味を感じなくなり、たぶん30点台とかまで下降しました。「ヤバい」と危機感を持つよりも、そんな点数を見るのが初めてで、そんな点数を取った自分をちょっと面白く感じていました。70点代くらいの方が一番現実的に「ヤバいな」と感じたと思います。もうそういう域を超えてしまったので、コメディを見ているというか、笑ってしまう状況でした。自分で言うのもなんですが、まあまあ勉強はできたもので、初めて見る勉強のできない自分。そんな自分もいるんだなぁと。自分の新たな一面を見た気分でした。

 

ただ、ありがたいことに両親は理解があり(理解があるというか自分の人生は自分で責任持って生きろよって感じ)、女性の職に関する本を買ってくれたり、美容の専門学校のパンフレットなんかも取り寄せてくれました。

テストの点が落ちても成績が悪くなっても「勉強しろ!」ということは言われた記憶はありません。どんどん遅刻・欠席が増えていって「学校行きなさい!」は耳にタコができるほど言われましたが。「勉強しろ」以前に「学校に行ってくれ!」だったから「勉強しろ!」って言われなかったのかもしれませんね。笑

 

部活やって、友達と遊んで、というどこにでもいる普通の高校生でした。

 

ただ、高3になり実際に進路をどうするのかとなったときに、進学校だったこともありほぼ全員大学に進学する中で、「私は美容の専門学校でいいのか?」という悩みが生まれました。一応大学は出といた方がいいかと思い直し、結局大学に入学しましたが。

 

同じ学校の私の親友も珍しく美容師志望でしたが、彼女は意志を貫き美容の専門学校に入学しました。ただ、すごいなぁと思ったのが、彼女は「バカだから美容師になると思われたくない」(決して美容師がみんなバカってわけじゃないですよ)と言っていて、高3でも理系クラスに在籍してしっかり数3数Cを勉強していました。どう考えても必要ないのに。そのプライドがすごいなぁと思います。尊敬に値する。

 

私は当時そんな感じでした。深く将来のことについて真面目に考えてもいませんでした。だから私のレッスンに来たその高2の子を見て、ただ「すごいなぁ」って感じたのが正直なところです。これからどんな人生を歩んでいくのだろうか。決して敷かれたレールに乗るのではなく、きっとその子にしか歩めない道を開拓していくのだろうと思う。こうやって私のレッスンに話を聞きにやってきたのも、そうやって自分の道を歩んでいる証拠。将来がとっても楽しみ。

 

そんな高校生から刺激を受けた今回の季節花クラスでした!やっぱりそうやって前向きに頑張っている人の話を聞くといい気をもらえる。

 

次回の季節花クラスは11月13日(金)~15日(日)で秋バラのブーケを束ねる予定です!近日中に詳細アップしますのでもう少々お待ちくださいね!

 

 

 

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